旧帝大就活研究会
編纂手記

解答集は検知されるのか ── 受検ログと監視型の仕組みの整理

「Webテスト解答集を使うと、受検時に検知されるのではないか」という不安は、27卒・28卒の就活生から寄せられることがある。この問いに対し、本研究会は憶測に基づく断定を避け、確認できる事実の範囲で受検ログと監視の仕組みを整理しておきたい。

目次

  1. 「検知される」という不安の所在
  2. テストセンター方式の監視の仕組み
  3. WEBテスティング方式の監視の仕組み
  4. 各社が公開していない領域
  5. 隣接領域で実際に刑事事件化した例
  6. 本研究会が推奨する使い方
  7. よくある質問

「検知される」という不安の所在

WEBテストの受験経験者の間では、解答集や虎の巻を参照しながら受検した場合に、それが運営側に検知されるのではないかという不安が一定数存在する。この不安は、テストセンター方式とWEBテスティング方式とで、前提となる状況が大きく異なる。整理の第一歩として、両方式の違いを確認しておく。

テストセンター方式の監視の仕組み

テストセンター方式は、リクルート社等が設置した専用会場に受験者が出向き、本人確認(写真付き身分証の提示)を経たうえで、会場スタッフの監視下で受検する方式である。会場には他の受験者も同席しており、私物の資料を参照する行為は、物理的な近接監視によってそもそも成立しにくい環境にある。会場受検という形態を取ること自体が、替え玉受検や資料参照といった不正行為への対策として設計されていると本研究会は理解している。

WEBテスティング方式の監視の仕組み

一方のWEBテスティング方式は、受験者が自宅等の任意の環境から、任意のタイミングで受検する方式である。会場スタッフによる目視監視は存在しない。この違いから、「手元に資料を置いて参照しても気づかれないのではないか」という発想が生まれやすい。

しかし、WEBテスティング方式に監視の仕組みが一切存在しないと断定することもできない。制限時間内での解答速度、設問ごとの回答パターン、ブラウザやデバイスの挙動といった受検ログは、システム上何らかの形で記録されている可能性がある。本研究会は、各社がこうしたログを不正の検知にどう用いているか、あるいは用いていないかについて、確認できる公開情報を持たない。

各社が公開していない領域

WEBテストを提供する各社は、不正対策の具体的な技術仕様(検知の有無・検知の基準・記録するログの種類)を公開していない。公開すれば対策の裏をかかれるという性質上、これは当然の運用であるとも言える。したがって本研究会は、特定の方式・特定の企業について「検知される」とも「検知されない」とも断定的に述べる立場を取らない。この点は憶測ではなく、公開情報そのものが存在しないという事実として扱っている。

隣接領域で実際に刑事事件化した例

検知技術そのものとは別に、Webテストに隣接する領域では、不正行為が実際に発覚し刑事事件化した例が存在する。2022年11月には、大阪府の男性が就職活動中の女性に対しWebテストの替え玉受検(不正な代行解答)を行ったとして逮捕・書類送検された事例が報じられている。この事例は解答集の使用そのものではなく、第三者による代行受検という別種の手口であるが、Webテストの不正行為が、技術的な検知の有無にかかわらず、事後の調査や関係者の申告といった別の経路で発覚し、法的な問題に発展しうることを示している。

本研究会が推奨する使い方

以上を踏まえ、本研究会は頒布物の使い方について次の方針を推奨している。頒布物はあくまで受検前の対策・演習教材として、出題形式に慣れ、解法パターンを事前に習得するために用いることを想定している。受検本番のさなかに資料を参照するという使い方は、テストセンター方式では前述のとおり物理的に想定しづらく、WEBテスティング方式についても、検知の有無が公開されていない以上、本研究会として安全性を保証できるものではない。事前の演習を通じて解法を身につけたうえで受検に臨むことを、本研究会は一貫して勧めている。

よくある質問

Q. WEBテスティングで解答集を見ながら受検しても検知されないか

本研究会はこの問いに断定的な回答を持たない。各社は監視・検知の技術仕様を公開しておらず、確認できる公開情報が存在しないためである。頒布物は受検前の演習教材として利用することを推奨する。

Q. テストセンター方式でも解答集を参照できるか

会場スタッフの監視下での受検となるため、資料の参照は物理的に想定しづらい。テストセンター方式についても、事前の演習による対策を推奨する。

Q. 解答集の使用自体が違法にあたるか

本研究会は法律の専門家ではなく、法的な判断を示す立場にない。ただし、2022年に報じられた替え玉受検の事例のように、Webテストに関する不正行為が刑事事件化した例は実際に存在する。頒布物の利用にあたっては、あくまで事前の対策教材としての利用にとどめることを推奨する。

Q. 受検ログはどのくらいの期間保存されるか

各社の運用は公開されておらず、本研究会として確認できる情報を持たない。保存の有無・期間について推測に基づく記載は行わない。

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