同じ「SPI3」でも受ける商品が違う:U・G・Hという3つの区分
この記事の内容は 2026-09-07 時点のものです。
確認できていない範囲:ここに並べた金額は企業が支払う導入費用であり、受検者が払うものではありません。また公式サイトに例として掲げられている組み合わせであって、企業が必ずその方式を選ぶという意味ではありません。
受検案内に「SPI3を受検してください」とだけ書かれていると、受ける中身は一通りに決まっているように読める。ところが提供元の公式サイトは、SPI3を一枚のページで説明していない。大卒採用向け・中途採用向け・高卒採用向けで、別々のページが立っている。2026年9月7日時点で確認できる範囲で、その分かれ方を並べる。
目次
商品ページが3つに分かれている
リクルート マネジメント ソリューションズのSPI3のサイトは、次の3ページに分かれている。
ページのタイトルはそれぞれ「SPI3-U」「SPI3-G」「SPI3-H」となっており、URLの末尾も spi3_u spi3_g spi3_h で分かれている。
つまり SPI3 は一つの検査というより、区分ごとの商品をまとめた呼び名 に近い。中途採用向けのページには、導入実績の注記として「2017年度Gシリーズ(中途向け)利用実績法人数」という書き方が出てくる。「Gシリーズ」という言い方が使われているところからも、区分が商品の単位になっていることが読み取れる。
形式名がそのまま受ける中身を決めないという構造は、この提供元に限った話ではない。同じ形式名でも中身が違うに、企業側が科目や難易度を選べる形式をまとめてある。
例として掲げられている実施方法が違う
3ページはいずれも料金の例を1つずつ載せているが、そこで例に使われている実施方法が区分ごとに異なる。
| 区分 | ページに例示された実施方法 |
|---|---|
| 大卒採用向け(U) | テストセンター |
| 中途採用向け(G) | インハウスCBT(来社時にパソコンで実施) |
| 高卒採用向け(H) | ペーパーテスティング(企業が用意した会場でマークシート) |
高卒採用向けのページは、その理由まで書いている。
高卒採用では、高校生でも受け慣れている「マークシート方式」がおすすめ。その他に来社の不要の「WEB方式」もあります。
中途採用向けのページも同じ形で、来社が不要なWEB方式が別にあるとしている。どのページも「この区分はこの方式に固定」とは書いていない。例として挙げているだけで、実施方法は別に選ばれる。実施方式そのものの並びは受検方式を形式ごとに並べるにまとめた。
単価も区分ごとに違う
料金のページと各区分のページには、同じ組み合わせの例と金額が載っている。いずれも初期費用は0円である。
| 区分 | 検査種類 | 検査方法 | 実施1名ごと |
|---|---|---|---|
| 大卒採用向け | 性格検査+基礎能力検査 | テストセンター | 5,500円(税抜) |
| 中途採用向け | 性格検査+基礎能力検査 | インハウスCBT | 4,000円(税抜) |
| 高卒採用向け | 性格検査+基礎能力検査 | ペーパーテスティング | 5,000円(税抜) |
中途採用向けと高卒採用向けのページには、さらに内訳の注記がある。中途採用向けは「能力検査のみ 1,500円〜/性格検査のみ 3,000円〜/能力検査+性格検査 4,000円〜(税抜)」となっている。高卒採用向けは「能力検査のみ 1,500円〜/性格検査のみ 4,000円〜/能力検査+性格検査 4,000円〜(税抜)」と書かれている。
能力検査だけを実施することも、性格検査だけを実施することも、価格表の上では想定されている。料金の型が形式選びにどう効いてくるかは、課金の型から見た形式の選ばれ方に整理した。
3つに共通して書かれていること
区分が違っても、3ページに同じ文言で載っている数字がある。
- 年間16,500社の利用実績(注記は「2026年3月期実績」)
- 利用企業の約67%が中小企業
- 40年以上の提供実績
- 導入費用0円、1名から利用できること
中途採用向けのページにだけ、「中途採用での導入実績は約5,800社以上」という数字が別にある(注記は2017年度Gシリーズの利用実績法人数)。年間16,500社という全体の数字と、この5,800社は年度も対象も違うので、そのまま引き算はできない。
報告書はオプションで足せる
料金のページには、オプションサービスとして4種類の報告書が並んでいる。面接者向けの「面接支援報告書」、人事担当者向けの「ストレス分析報告書」、内定者向けの「本人フィードバック用報告書」、上司・育成担当者向けの「育成支援報告書」である。
価格は単価方式で1名あたり500円(税抜)、定額方式では「オプション報告書5万円パック」として年50,000円(税抜)でどの報告書を何人ぶん出しても同じ、と書かれている。
このうち「本人フィードバック用報告書」は、SPI3の結果を受検者本人に返すためのもので、内定通知面談などで渡す使い方が例に挙げられている。受検者が自分から結果を請求できるという話ではなく、企業がオプションを付けた場合に渡されうるということである。返却の扱いそのものは受検結果は本人に返るのかが詳しい。
受検者の側から読めること
- 「SPI3」とだけ書かれた案内から、実施方法までは決まらない。 大卒採用でもテストセンターとは限らない。
- 能力検査と性格検査は別売りである。 片方だけを課す企業がありうるという前提で準備する。
- 報告書はオプションであり、既定では本人に返らない。 返ってくるかどうかは企業の選択で決まる。
- 年度の付いた数字は年度ごと読む。 16,500社(2026年3月期)と5,800社(2017年度)を並べても比較にはならない。
形式ごとの検査の構成は17形式の分類体系ツリーに並べてある。科目ごとの解き方は解答集の該当章にまとめてある。
よくある質問
Q. SPI3-Uを受けると案内に書いてありますか
受検案内に区分の記号まで書かれるかどうかは、公開ページからは確認できない。読み取れるのは、提供元の側が区分ごとに商品を分けているという事実までである。
Q. 中途採用のほうが安いのは検査が易しいからですか
難易度についての記述は3ページのいずれにも無い。差が出ているのは例示された実施方法(テストセンター/インハウスCBT/ペーパーテスティング)であり、方式の違いによる価格差として読むほうが公開情報には忠実である。
Q. 高卒採用向けはマークシートだけですか
いいえ。高卒採用向けのページ自身が、来社の不要なWEB方式もあると書いている。
Q. 性格検査だけを受けることはありますか
料金表に「性格検査のみ」の単価が掲げられている以上、実施の組み合わせとしては想定されている。ただし応募先がどれを選んだかは、受検案内を見るまで分からない。
Q. 「16,500社」は新卒だけの数字ですか
3ページとも同じ数字を「SPI3の利用実績」として載せており、区分別の内訳は書かれていない。新卒だけの数字とは読めない。
出典
いずれも2026年9月7日に閲覧して内容を確認した。
- リクルート マネジメント ソリューションズ「大卒採用向け適性検査「SPI3-U」」 (テストセンターの例・5,500円・年間16,500社・約67%・40年以上)
- 同「中途採用向け適性検査「SPI3-G」」 (インハウスCBTの例・4,000円・検査別の内訳・約5,800社以上)
- 同「高卒採用向け適性検査「SPI3-H」」 (ペーパーテスティングの例・5,000円・マークシートに関する記述)
- 同「ご利用料金」(3区分の料金例・オプション報告書4種・500円/50,000円)