同じ会社の中で形式が枝分かれする:日本SHLの商品一覧から読む
この記事の内容は 2026-09-06 時点のものです。
確認できていない範囲:各商品の測定項目・所要時間・実施形態は、提供元の公式ページに確認日時点で掲げられている標準的な構成です。企業が科目を組み替えて実施した場合、受検者が体験する構成はこれと異なります。
どの形式をどの会社が作っているかは形式名から提供元をたどるで整理した。この記事はその一段内側で、同じ会社の商品一覧の中で形式がどう枝分かれしているかだけを見る。併願先で「玉手箱」と「GAB」の両方に当たったとき、対策が共通するのはどこまでかを判断する材料になる。
目次
商品一覧はカテゴリで分かれている
日本エス・エイチ・エルのアセスメント一覧のページは、商品を5つのカテゴリに分けている。「パーソナリティ&ビヘイビア」「総合適性テスト」「職務適性テスト」「シミュレーション演習」「その他ツール」の5つである。就活で名前を聞く形式は、このうち総合適性テストと職務適性テストに集まっている。
同じ会社の商品であることは、対策が共通するという意味ではない。カテゴリが違えば測っているものが違う。以下、公式の商品ページに掲げられている項目で並べる。
総合適性テストの中の段差
総合適性テストのカテゴリには、GAB・玉手箱Ⅲ・WebRAB・IMAGES などが並ぶ。公式ページの記載を突き合わせると、次のようになる。
| 商品 | 測定項目 | 所要時間合計 | 実施形態 |
|---|---|---|---|
| GAB | 言語・計数・英語・パーソナリティ(OPQ) | 80-90分 | 紙、Web、テストセンター方式 |
| 玉手箱Ⅲ | 言語・計数・英語・パーソナリティ(OPQ) | 49分 | Web |
| WebRAB | 言語・計数(推論)・パーソナリティ(OPQ) | 80分 | Web |
| IMAGES | 言語・計数・英語・パーソナリティ(OPQ) | 60分 | 紙 |
測定項目の並びだけを見ると GAB・玉手箱Ⅲ・IMAGES は同じである。違うのは時間と実施形態で、GABの80-90分に対し玉手箱Ⅲは49分、IMAGESは60分で紙のみとされている。公式ページは玉手箱Ⅲを、「知的能力」と「パーソナリティ」の両面から短時間で測定するWebテストと説明している。IMAGESは、短時間で測定するマークシート形式の適性検査としている。時間の短さが商品の性格として掲げられている。GABがWeb・監視付きWeb・テストセンターの3商品に分かれている内訳は同じGABに受け方が3つあるに整理してある。
WebRABだけは計数が「計数(推論)」と書かれ、英語の科目を欠く。公式ページは、知識や解法に依存しない思考力を測定する計数科目を含むと説明している。同じ「計数」という語でも、商品によって指しているものが違う。
職務適性テストは対象の職種で分かれる
職務適性テストのカテゴリには CAB と CCSQ が置かれている。総合適性テストが職種を問わない構成なのに対し、こちらは対象が絞られている。
| 商品 | 測定項目 | 所要時間合計 | 実施形態 |
|---|---|---|---|
| CAB | 四則逆算・法則性・命令表・暗号・パーソナリティ(OPQ) | 72~95分 | 紙、Web、テストセンター方式 |
| CCSQ | 計数、シミュレーション、パーソナリティ(CCSQ) | 60分 | Web |
CABの商品ページの説明はこうである。ITエンジニアやデジタル人材のポテンシャルを測定する適性検査で、ITやプログラミングに関する知識を問わない出題形式だとしている。測定項目の名前は総合適性テストと全く重ならない。対策が共通しないことを、その一点が示す。IT・システム職での出題傾向はCAB対策:IT・システム職が越える四領域で扱っている。
CCSQは接客・販売・サービス職に特化したWeb適性テストとされ、測定項目に「シミュレーション」が入っている。パーソナリティの略号も OPQ ではなく CCSQ になっている。
パーソナリティ単体の商品もある
パーソナリティ&ビヘイビアのカテゴリには、WebOPQ や玉手箱Ⅰなどが並ぶ。玉手箱Ⅰの商品ページの所要時間合計は11分である。測定項目は「パーソナリティに関する質問紙、行動・経験に関するアンケート」としている。
同じ「玉手箱」という名前でも、Ⅰ と Ⅲ は測っているものも時間も違う。11分で終わるものと49分かかるものが、同じ名前の系列に並んでいる。だから案内に「玉手箱」とだけ書かれていた場合、分数の見積もりを一つに決められない。所要時間の全体像は所要時間を形式ごとに並べるにまとめてある。
枝分かれの読み方
- 同じ提供元でも、対策が共通するとは限らない:測定項目の名前が重なる商品どうしは近いが、CABのように名前ごと違う商品は別物として扱う。
- 時間の差は商品の性格の差:同じ系列に、短時間版が別商品として並ぶ。案内の分数が公式の数字と合わなければ、同じ系列の別商品である可能性を考える。
- 実施形態が固定されている商品がある:IMAGESは紙、玉手箱Ⅲ・WebRAB・CCSQ は Web と書かれている。自宅で受けるのか紙で書くのかは、形式が決まった時点である程度決まる。
商品名と形式名の対応は、17形式の分類体系ツリーに測定項目と実施方法を並べてある。同じグループのグローバル向け商品が最大39言語に対応している点は日本語以外で受けられる形式はあるかに整理した。
よくある質問
Q. 玉手箱ⅠとⅢのどちらが出るかは事前に分かるか
案内に商品名まで書かれていれば分かるが、「玉手箱」とだけ書かれている場合は判断できない。指定された所要時間が11分に近いか49分に近いかで、見当は付く。
Q. GABと玉手箱Ⅲは同じ対策でよいか
公式の測定項目は同じ並びだが、時間が大きく違う。時間当たりに求められる処理量が変わるため、慣れておく対象は「解き方」よりも「速さの水準」の方になる。
Q. WebRABの「計数(推論)」は他の計数と違うのか
公式ページは知識や解法に依存しない思考力を測定すると説明している。計算そのものより、条件から結論を導く形の設問が想定されていると読める。ただし出題内容は公開されていないため、断定はできない。
Q. 同じ会社の商品を複数受けることはあるか
併願先が別々にどの商品を使うかを決めているため、あり得る。同じ会社の商品だからといって、一度の受検で両方の結果が出るわけではない。
Q. カテゴリはどこで確認できるか
提供元のアセスメント一覧のページに、カテゴリごとに商品が並んでいる。形式名で検索するより、この一覧を上から見る方が全体像を掴みやすい。
出典
いずれも2026年9月6日に閲覧して内容を確認した。