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AI監視型WEBテストの実態と見分け方

この記事の内容は 2026-08-18 時点のものです。

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WEBテストの出題形式を整理し、実際に解いて確認した解答と解き方を1冊にまとめています。運営は個人です。

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先に解答集は検知されるのか:監視方式の整理を公開した。そこでは「各社は不正対策の技術仕様を公開していない」という一点で整理を止めた。では、その整理に反例はないのか。ヒューマネージ社の『TG-WEB eye』がある。AIによる監視を商品名に掲げ、料金・提供開始時期・受験者数を公表している。ここでは前の記事を一次資料で更新する。

目次

  1. AI監視型とは何を指すか
  2. 『TG-WEB eye』の位置づけ:標準機能ではなく追加オプション
  3. 公表されている数値と、公表されていない数値
  4. AIが何を検知するかは公表されているか
  5. TG-WEBの受検案内から分かる、監視型の見分け方
  6. 監視の有無は形式名では決まらない
  7. 確認できた四点
  8. よくある質問

AI監視型とは何を指すか

AI監視型とは、受検中の行動をAIが監視する方式を指す。不審と判定された行動は、受検結果とともに企業へ報告される。『TG-WEB eye』の特設ページは、しくみを次のように記す。

AI試験官が替え玉受験やカンニングをしていないかを監視し、不審な行動を検知した場合は受験結果とともに報告します。

同ページは続けて「企業はその報告内容を確認してから合否の判断が可能です」と記す。AIは報告までを担い、判断は企業に残る設計だとされている。公式サービスページにも記載がある。従来のマークシート方式、WEBテスト方式、テストセンター方式、オンライン監視型Web会場方式に続く「第5の受験方式」という位置づけである。

『TG-WEB eye』の位置づけ:標準機能ではなく追加オプション

AI監視は適性検査の標準機能なのか。最初から備わったものではない。企業が追加費用を払って選ぶオプションである。特設ページは「適性検査「TG-WEB」の受験料+500円で提供しています」と記す。料金表の欄でも「受験料+500円で追加が可能です」と重ねている。公式サービスページの料金表も同じ趣旨を示す。年間利用料は「なし ※別途初期設定費3万円」である。AI監視料金を含む受験料は「3,500円/件」と掲げられている。これはパーソナリティ(B5)・ストレス対処力(G9)・知的能力(言語・数理)を組み合わせた例に対する表示である。

受検者にとって、これは何を意味するのか。同じ「TG-WEB」の名で案内が届いても、監視の有無は変わりうる。企業が一件あたり500円の上乗せを選んだかどうかで分かれる。

公表されている数値と、公表されていない数値

監視型をめぐる話題では、公表値と推測が混ざって流通しやすい。確認できた公表値と確認できなかった事柄を仕分けておく。

項目 公表の有無 公表されている内容 出典と注記
提供開始 あり 2020年12月に提供開始 HRプロ掲載リリース(2025年4月10日)
導入社数 あり 導入社数100社を突破 同社リリース(2022年5月31日)
受験者数 あり 受験者数40万人を突破 HRプロ掲載リリース(2025年4月10日)
追加料金 あり 適性検査「TG-WEB」の受験料+500円 特設・公式の両ページに記載
初期設定費 あり 年間利用料なし・別途初期設定費3万円 公式サービスページの料金表
受験料 あり 3,500円/件(AI監視料金含む) 同上。組み合わせ例に対する表示
採用の割合 条件付き 能力検査を実施する企業の2社に1社 HRプロ掲載リリース(2025年4月10日)。母数に注記あり(後述)
継続率 あり 100%の継続率 HRプロ掲載リリース(2025年4月10日)。算定方法の記載なし
検知項目の詳細 確認できず ── 後述
導入企業名の網羅リスト 確認できず ── 個別事例の公開はあるが一覧はない

とりわけ注意を要するのが「2社に1社」である。この数値には母数の注記が付されている。「ヒューマネージが提供する知的能力検査導入企業様のうち、AI監視型Webテスト「TG-WEB eye」を導入している企業様の割合(2025年3月末日時点)」という記載である。同社の検査を導入した企業の内訳を指す。就職活動で受ける全WEBテストの半分が監視型、という意味ではない。数値は母数まで一緒に引かなければ意味が変わる。

AIが何を検知するかは公表されているか

確認できない。公式サービスページは「AIが替え玉受験やカンニングがないかを監視します」と記す。テストの実施方法を説明するページも「替え玉受検やカンニングがないかAIが監視します」という水準である。抑止の対象となる行為の名前は示されている。どの挙動をどの基準で不審と判定するのか。その検知項目の一覧は、閲覧した範囲では確認できなかった。

前の記事の整理は、半ば更新され半ば維持される。何が更新され、何が残るのか。更新されるのは「監視の有無と、その価格と規模は公表されている」点である。維持されるのは「検知の中身は公表されていない」点である。

TG-WEBの受検案内から分かる、監視型の見分け方

手がかりは形式名そのものにはなく、案内文の中にある。確認できる範囲で言える観点は三点ある。受検案内を受け取ったら、上から順に確認していく。

1. 実施方法の名称を確認する

ヒューマネージ社の実施方法ページは、四つの方式から選ぶよう案内する。「オンラインAI監視型WEBテスト方式『TG-WEB eye』、テストセンター方式、WEB方式、マークシート方式の中から採用場面や対象者にあわせて、最適な方法をお選びください」と記す。方式は企業が選ぶものである。受検案内に「オンラインAI監視型」といった方式名が明記されていれば、最も確実な手がかりとなる。

2. カメラの使用を求められるかを確認する

AIが受検中の行動を監視する以上、カメラ映像の取得が前提となる。HRプロ掲載リリース(2025年4月10日)に載る導入企業の声にも「Webカメラの使用に抵抗を感じていないという声も多い」とある。受検前の手続でカメラの使用許可を求められるかどうかは、判断材料として大きい。

3. 予約の要否を確認する

実施方法ページは『TG-WEB eye』の利点に「事前予約は不要」「受検者の都合の良いときにいつでも自宅から受検が可能です」を挙げる。日時指定の予約手続を求められる案内なら、別方式の可能性を考える。

三点を早見表にまとめる。

確認順序 確認する箇所 監視型(TG-WEB eye)の傾向 監視型ではない場合の傾向
1 実施方法の名称 「オンラインAI監視型WEBテスト方式」などの明記がある 方式名の記載がない、または単に「WEBテスト」とだけある
2 受検前の手続き カメラ使用の許可を求められる カメラに関する案内がない
3 受検の形式 事前予約は不要・都合の良い時間に自宅から受検できる 日時を指定した予約手続きが必要

三点のうちどれか一つで確定するわけではない。複数が重なるほど、手がかりとしての確度が高い。

なお、受検サイトのドメインが検査提供各社のものである点は、多くの形式に共通する。ドメイン名だけで監視の有無を判別する材料は持っていない。

監視の有無は形式名では決まらない

監視の有無は形式名では決まらない。決めているのは、企業が追加費用を払ってその機能を選んだかどうか。形式名を起点にした判断は、少なくとも公表資料と整合しない。

加えて、公表値そのものの扱いにも慎重さが要る。導入社数100社突破のリリースは「サービス提供開始からわずか11ケ月間で、導入社数100社を突破しました」と記す。ただし提供開始は2020年12月と別のリリースにある。当該リリースの日付は2022年5月31日である。到達した時期と、それを公表した時期は別物である。両者の差を説明する記載は確認できていない。ここでは、いずれの公表値もそのまま並記するにとどめておく。公表されているという理由だけで、数値を合算したり期間を逆算したりできるわけではない。

確認できた四点

確認できたことは次の四点。

  • 公表されているのは、監視していること・その価格・普及の規模である
  • 公表されていないのは、検知の方法と基準である
  • 監視の有無は形式名で決まらず、企業がオプションを選んだか否かで決まる
  • 受検者が見るべき箇所は、案内文の実施方法名とカメラ使用の要求と予約の要否

なお、SPIをはじめとする他形式の受検方式ごとの扱いには踏み込まない。形式ごとの全体像は別の記事主要十七形式の体系図に譲る。同じ提供元が適性検査のデータを使って面接サービスへ広げている。その動きはAI面接は適性検査の隣に入ってきているに整理した。

前の記事から変えていない姿勢も、あわせて書いておく。監視の有無は案内文から読み取れないこともある。読み取れたところで検知の中身は公表されていない。ならば、事前に解法を身につけて臨むという準備の順序を変える理由はない。出題の型を通しで確認したい読者は解答集の案内を見てほしい。

よくある質問

Q. TG-WEBの受検案内で、監視型かどうかの見分け方を教えてほしい

受検案内に「TG-WEB」とだけ書かれていた場合、形式名だけでは判別できない。AI監視は受験料に500円を上乗せして追加するオプションである。企業がそれを選んだか否かで監視の有無が変わる。見分ける手がかりは次の三点。案内文の実施方法名に「オンラインAI監視型」といった明記があるか。カメラ使用の許可を求められるか。事前予約が不要か。この三点を上から順に確認する。

Q. AIは具体的に何を検知しているのか

公表されていない。提供元の各ページは「替え玉受験」「カンニング」という抑止対象の行為名までを記す。どの挙動をどの基準で不審と判定するかの一覧は、閲覧した範囲では確認できなかった。

Q. 不審と判定されたら、その時点で不合格になるのか

提供元の記述は「不審な行動を検知した場合は受験結果とともに報告します」である。「企業はその報告内容を確認してから合否の判断が可能です」とも記す。判断は企業側に残る設計だとされている。企業が実際にどう扱うかは各社の運用である。

Q. AI監視型はどの程度普及しているのか

提供元による公表値は次のとおり。

  • 2020年12月:提供開始
  • 2022年5月31日:導入社数100社突破
  • 2025年4月10日:受験者数40万人突破

「能力検査を実施する企業の2社に1社が採用」との記載もある。これは同社の知的能力検査を導入した企業を母数とする割合(2025年3月末日時点)である。

出典

引用した一次資料は次のとおりである。いずれも2026年7月26日に閲覧して内容を確認した。

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